日韓共同制作ドラマとして大きな話題を呼んだ「匿名の恋人たち」。
最終話となる第8話は、視線恐怖症のハナ(ハン・ヒョジュ)と、潔癖症の壮亮(小栗旬)による“奇跡の恋”がついに結実する、胸がいっぱいになるエピソードでした。
しかもラストには、まさかの坂口健太郎 × ソン・ジュンギの超豪華カメオ出演まで飛び出し、大盛り上がり。
ネタバレあり。ご注意ください。
第8話(最終話)
可愛すぎる…壮亮に芽生えた愛着。「サラン」に心奪われた
今話のハイライトのひとつは、やっぱり壮亮がハナに向けて、突然「サラン、サランへ」と伝えるシーン。
胸きゅんというより、
「なんなのこの可愛さ!!」
と叫びたくなった。
潔癖症ゆえに人との距離を築くのが苦手だった壮亮が、心の底から安心できる相手に初めて出会い、ぎこちなくも真っ直ぐに好意を伝える姿には、初恋のような初々しさが溢れていた。
特別な存在を見つけていく壮亮。
彼の人生が、ここでようやく動き始めた瞬間だった。
ル・ソベールでの再会とサングラスの優しさ
ハナがル・ソベールにショコラティエとして出社するシーンも印象的だった。
彼女の視線恐怖症を理解し、職場の皆がサングラスをかけて迎える。
この優しさ、あまりにも尊い。
ハナが新しい人生の一歩を踏み出すのを、静かに、そして自然に支えてくれる空気が、このドラマらしい暖かさを象徴していた。
ハナ、ワールド・ショコラティエ・マスターズ優勝の瞬間
ワールド・ショコラティエ・マスターズ優勝までの一連の場面は、ハナにとっての壮亮の視点から、重要な場面だった。
プレッシャーに押し潰されそうなハナの控室に、ル・ソベールの仲間たちがサングラスで入ってきたら良かったのに…と思ってしまうほど、視線のストレスは凄まじいものだったはず。
会場でももちろん、一斉に浴びる視線。
それでも壮亮不在の中、
視線を浴びながら耐え、無事に成功したハナは本当にすごい。
ただ、チョコレートの制作中は手元に集中できたからまだ良かったかもしれないけれど、優勝スピーチは本当に限界寸前。
だからこそ、
壮亮が会場に駆けつけた瞬間は、ハナだけでなく私も心から安堵した。
彼の存在そのものが、ハナにとって安全基地になっていたんだとひしひしと伝わってきた。
隠されていた「ハナが壮亮を見つめるシーン」の数々
大会後、これまで描かれなかった、ハナが壮亮を見つめるシーンが一気に明かされたのに驚き。
ル・ソベールで仲間たちが
「ハナさん、いつも社長のことを見てますよね」
と言っていたのを聞いて、私はずっと
「そりゃ壮亮しか目を合わせられないからね」と思っていたけれど──違った。
壮亮しか見られないのもあるけれど、恋する気持ちが自然と目を向けさせていたんだ。
ハナの視線には、確かに、好きの色が滲んでいた。
アイリーンが「恋してる」と言っていたのも納得。
7話まで、ハナが壮亮をどう思っているのかいまいち見えてきていなかったから、壮亮だけ突っ走っているようにも見えていたんだけれど、ここで種明かしをされるとは。
これまで見えなかったピースが繋がり、一気に、お互いが恋をしていたんだとはっきり浮かび上がった瞬間だった。
ハナがついに告白。「サラン」で返す壮亮が愛おしい
大会後、ハナが壮亮に抱きつき、告白。
壮亮が「サラン」と返す流れは、胸がいっぱいになった。
ワールド・ショコラティエ・マスターズでの出来事、明かされた「ハナが壮亮を見るまなざし」を経てからは、二人の恋の展開に気持ちがついていけなかったなんて嘘みたい、一気に気持ちが追い付いた。
このシーンは、大人だけれど初々しい恋が実った瞬間として、温かく映った。
二人の笑顔が、純粋で、温かくて、甘酸っぱくて。
まさに“匿名”から“特別”な存在へと変わった瞬間。
壮亮と孝の和解。会長とも関係が好転しそう?
株主総会後の壮亮と孝のシーン。
会場に残っていた孝の辺りは影となっていて、あとから入ってきた壮亮の辺りは光が当たる。
光と影の演出が、本当に素晴らしかった。
孝は後悔していた。
ようやく二人の関係が修復されるようで、未来に希望が見えた場面だった。
そして、会長は無事だった。
「こんな時でも、お前に触れてやることができない」と話す会長。
それに対して、勇気を振り絞って会長(父)の手を握り返す壮亮。
触れることができるようになったかはわからないけれど、これまで自分が“汚い存在”だと思い込んでいた彼が、
状況を変えようと意を決した姿が見えた。
ハナはル・ソベールへ再就職。双子製菓は壮亮×孝で
最終話はキャラクターたちの未来も丁寧に描かれていた。
- ハナはル・ソベールでショコラティエとして再出発
- アイリーンは海外で一年間カウンセリングを受ける
- 双子製菓は壮亮と孝が協力して経営
- 元美はル・ソベールの新社長へ就任
誰もが前に進んでいく姿が見れたし、時間の経過が感じられた。
まさかの結婚!…からの逃走劇?!視線恐怖症と向き合う二人の形
一年ほど経過し、壮亮とハナ、結婚するとは衝撃の展開だった。
ここまで描かれるとは思ってもよらなかった。
そしてため口で話す二人から、二人で築いてきた時間が感じさせられた。
結婚式を行うなんて、ハナは視線恐怖症を克服したのかな?と思ったけれど、やっぱりハナは浴びる視線に耐え切れず、その様子を見た壮亮はハナの手を引いて結婚式場を飛び出した。
克服できないといけない、ということではなく、無理なら無理で逃げてもいい、というメッセージと受け取った。
この二人の行く末としては、良い落としどころなのかもしれない。
寛とアイリーンの急接近!突然の恋人つなぎ
結婚式では、なんと寛とアイリーンの再会も描かれた。
はじめてアイリーンがフルネームを名乗り、差し出した握手の手。
ここから新しく始めるのかな?と思いきや、そんなのは飛び越えて、寛が恋人つなぎで握り返す。
この一瞬で、恋が再燃したのがわかって、胸がぎゅっと締め付けられるほど良いシーンだった。
壮亮・ハナ、寛・アイリーン、彼らが繋ぐ手は、いずれも共に前に進もうという決意が感じ取れるものだった。
ラスト衝撃!坂口健太郎&ソン・ジュンギのカメオ出演
そして、まさかのサプライズで幕を閉じる最終話。
アイリーンがカウンセラーを務めていたアノニマスサークルに、新任として姿を見せたのは
坂口健太郎!!
そして参加者として登場したのは、
ソン・ジュンギ!!!
この二人が一瞬で画面全体の空気を変えてしまう存在感。
最終話にカメオ登場させるなんて贅沢すぎる。
壮亮・ハナ、寛・アイリーンはもう匿名ではなくなったけれど、今日もどこかで”匿名”でつながる輪が広がっているんだなと、また新しい物語がどこかで始まりそうな余韻を残してのエンディング。
完璧な締めくくりだった。
まとめ|最終話は“愛と再生”がぎゅっと詰まった最高のラスト
最終話は、これまで積み重ねてきた感情が一気に実を結ぶ、まさに集大成だった。
7話目までは、いまいち感情が追い付いてきていなかったけれど、数々の腑に落ちないハナの気持ちは、実は敢えて伏せられていて、最終話にて種明かしされたと思うと、やられた、とさえ思う。
感情移入しきった最終話で、二人の恋路にほっとした。
黒岩健二とハナは、回想シーンで最後にちょこっとまた出てきたね。
とっても温かく、優しいドラマでした。

